恵比寿の過ごし方

グルメのまち・恵比寿で10周年を迎えた「ヱビスビールに合う逸品グランプリ」

都内でも、飲食店が多く「大人のグルメなまち」として知られる恵比寿。駅から半径2㎞の範囲に約1500店舗の飲食店が集まり、恵比寿ならではの味覚を楽しもうと訪れる人も多い。

そんな恵比寿で、長く愛されているフードラリーイベントがある。それが、今年で10周年を迎える「恵比寿の料理人が考えるヱビスビールに合う逸品グランプリ」(以下、「逸品グランプリ」)だ。イベントの発起人であり主催者でもある恵比寿新聞社の編集長・高橋ケンジさんに、イベントや恵比寿への想いについて話を聞いた。

ヱビスビールと料理とのペアリングを楽しむ恵比寿ならではのイベント

「逸品グランプリ」は「世界で一番ヱビスビールを美味しく飲める街」というスローガンを掲げ、最高の状態のヱビスビールと、ヱビスビールの味わいに合わせて各飲食店が考案したオリジナル料理が楽しめるイベントだ。

イベント参加者は、このイベントのために各店舗が考案した「ヱビスセット」を注文し、一番美味しいと思った店舗に一人3票までオフィシャルサイトから投票ができる。2025年5月7日までの開催期間終了後には、最もヱビスビールに合う、逸品料理のグランプリが発表される。

「逸品グランプリ」参加店舗ごとにエントリーしている料理や、地図などの情報が掲載されている冊子。オリジナルタンブラーや、7月に実施されるアフターパーティーへの招待など、集めたスタンプの数に応じてプレゼントが企画されている。詳細はオフィシャルサイトで確認を。

10年前は参加飲食店数20店舗からスタート。10周年の節目を迎える今年は、過去最高の参加店舗数103とパワーアップし、ますます注目を集めている。そもそも「逸品グランプリ」はどのような経緯で始まったのだろうか?

恵比寿新聞社の編集長・高橋ケンジさん(右)と、昨年の「逸品グランプリ」でグランプリを受賞した「肉ビストロHIGHTAIL」の店長・児玉 卓さん(左)。

「恵比寿は今から135年前にビールの醸造が始まったまち。街灯がビールジョッキ形だったり、ビール坂という名の坂があったり、ビールがまちに根づいています。

ワインにペアリングという言葉があるように、ビールでも料理とのペアリングを楽しむ、そんなイベントが恵比寿でできたらと思ったのが着想点ですね」と話す高橋さん。

恵比寿ガーデンプレイス横に位置する、恵比寿4丁目21・23の境から恵比寿1丁目21・24番地の境に下る坂は「ビール坂」と名づけられ、ビールジョッキ形の街灯がまちを彩る。

ビール+料理のイベント限定セットをはしごするのが醍醐味

「このイベントを10年続けてきてうれしいことといえば、参加者のみなさんが自然とコミュニティ化していることです。昨年だと、30店舗以上周る方が約80名、全店舗を制覇した方がなんと5名! 

その方たちが、いろいろなお店で何度も顔を合わせるので、顔見知りになるんですよ。『逸品グランプリ』の冊子を持って周っている人同士で仲良くなれるし、『どこがおすすめでした?』とコミュニケーションも生まれて、お店の人とも仲良くなれる」

2025年の逸品グランプリにエントリーした「肉ビストロHIGHTAIL」のヱビスセットは、YEBISU CREATIVE BREWシリーズの限定商品「薫満つ」樽生&オレンジ香る四万十ポークスペアリブのキャラメリゼ。

今まで気になっていたけど訪れたことがなかった店に気軽に入るきっかけになり、知らなかった店を発見する楽しさを味わえるのもこのイベントならでは。

「参加された飲食店さんから、イベントで初来店されたお客さんが期間終了後にも何度も訪れてくれるのがすごくうれしい、という声もいただいています」

逸品グランプリの参加飲食店はイベント開始前にビールサーバーの洗浄方法、美味しいビールの注ぎ方などの研修を受けているため、店を訪れることで、極上の「ヱビスビール」(生ビール)を堪能できる。

「逸品ブランプリ」を最大限楽しむおすすめの周り方とは?

2025年3月に発売された、期間限定のYEBISU CREATIVE BREW シリーズ「薫満つ」。その生ビール「樽生」が飲めるのは参加飲食店でのみとあって、ビール好きにとって堪らないイベントだ。なお、ビアカクテルを提供する店もあり、ビール以外を飲みたい気分のときも楽しめる。

カフェバー「COYORI」のビアカクテル「3回美味しいYORIドックスノーズ」。災害でダメージを受けた食材などをアップサイクルして作るオリジナルのジン「YORI」をヱビスビールに合わせた一杯。

「このイベントに参加される方は、基本的にみなさんビールが好き。でも、同じビールばかり続くのは…という方は、小休止的にビアカクテルを提供している店舗を挟むといいですよ。

また、自分好みのコース料理を作るようなイメージで、いろいろな店を周るのがおすすめです。1店目ではサラダなどの野菜を食べて、次は肉、そしてパスタ、締めにデザート、のように」

恵比寿にヱビスビールと美味しいご飯を食べに行こう!

最後に「逸品グランプリ」が今後目指していることについて高橋さんに話を聞いた。

「例えば、アメリカ・ニューヨークのブルックリンにはブルックリンラガーがあって、デンマークのコペンハーゲンにはカールスバーグがあるように、欧米ではそのまちごとにビールがあります。

そして、恵比寿にはヱビスビールがあり、世界中のまちと比較しても、食の多様性が見られ、食通を唸らせる美味しい食べ物がたくさんある。最終目標は『せっかく日本の東京を訪れたら、恵比寿にヱビスビールと美味しいご飯を食べに行こう』と、という潮流を根づかせることですね」

高橋さんにとってビールは「自分の体に流れる〈血〉のようなもの。なくてはならない存在です」

このイベント期間中、逸品グランプリの参加店舗でしか味わえない、YEBISU CREATIVE BREW シリーズ「薫満つ」樽生、各店独自のオリジナルビアカクテル、ビールに合う至極の料理。ポカポカ陽気に誘われて、ビールのまち恵比寿で、今しか出会えないビールと美食のペアリングを楽しんでみてはいかがだろうか。

text: Noriko Sasaki
photo: Takuji Iigai

EVENT INFO

恵比寿の料理人が考えるヱビスビールに合う逸品グランプリ

恵比寿駅周辺の参加飲食店103店舗

場所:恵比寿駅周辺の参加飲食店103店舗
期間:2025年3月11日~5月7日
営業時間:各参加飲食店により異なる
参加方法:参加飲食店でヱビスセットを注文。下記webサイトから一番美味しいと思った店舗に投票。投票期間終了後、webサイト上でもっともヱビスビールに合う逸品料理のグランプリを発表。

イベント店舗詳細: https://ebisu-gp.com/

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