住む人だけでなく、働く人や遊びに来る人も集う恵比寿のまち。普段はなかなか出会うことがないそれぞれの人々が集まり、まちの魅力を発信したり、カルチャーに触れたりすることができるイベントが「恵比寿文化祭」だ。
第15回目を迎える2025年は10月11日(土)、12日(日)の2日間に渡って開催。「まちのファミリーデー」というコンセプトのもと、「恵比寿が広がーーーーーる文化祭」をテーマに、初参加30団体を含む、70の企業・団体が出展をする。メイン会場となる恵比寿ガーデンプレイス、アトレ恵比寿、恵比寿ビジネスタワー、それぞれを運営する担当者に本年の見どころを聞いた。
・恵比寿ガーデンプレイス会場担当
サッポロ不動産開発株式会社
恵比寿事業本部 エリアリレーション部 古村初音
・アトレ恵比寿会場担当
株式会社アトレ 恵比寿店
営業課 佐久間涼子
・恵比寿ビジネスタワー会場担当
東急不動産株式会社
都市事業ユニット 都市事業本部 ビル運営事業部 営業運営第一グループ 織田裕至
恵比寿にゆかりのある人々をつなぐ文化祭

ーー「恵比寿の人々をつなぐような新しい場を作りたい」という想いから、サッポロ不動産開発が主催する恵比寿文化祭。恵比寿のまちを舞台に、恵比寿に関わる人々が企画者、出演者となり、ともにつくり上げる1年に一度のまちのイベントだ。
古村 恵比寿は、住む人、働く人、遊びに来る人がバランスよく混在しているのが特徴。どんな人がこのエリアで何をしているのかは、普段の生活ではなかなかわからないことも多いですが、見て、知って、交流が生まれるような機会をご提供できればと考えております。
いつもと違う体験や出会いがあることで、新しい価値が生まれたり、まち全体への愛着が育まれたりすることを願っています。
佐久間 恵比寿というと、おしゃれなまちというイメージをもたれることが多く、実際に洗練されたお店や施設が立ち並んでいます。一方、一本路地に入ると、昔ながらの商店街や、地域に根ざした取り組みをされている会社などもあるのも魅力です。当社も恵比寿文化祭に出展することで、このまちに関わりのある人々の魅力を広く知っていただく機会を担うことができれば幸いです。
古村 恵比寿文化祭を初めて開催したのは2011年。「普段習っているダンスをガーデンプレイスで発表したい」という地域の方からの電話がきっかけでした。
当初は、恵比寿ガーデンプレイスでのイベントとして開催していましたが、現在では駅直結のアトレ恵比寿、駅東口エリアの恵比寿ビジネスタワーをはじめとして、まちなかの公園や企業のオフィス、お店など、少しずつ関わっていただく企業や団体が増え、会場も広がりながら開催しています。
「この地域に関わりのある人々と何か一緒に始めたい」と考えるときに、つながりを生む場として本イベントが認知されてきているのは、とても有り難いことですね。
織田 当社はオフィスビルを運営していますが、恵比寿文化祭によって普段もてなかった住む方たちとの交流が生まれ、当社のことも知っていただくきっかけになっていると実感しています。
イベントにお越しになる方たちにも、当社が業務を通して触れている新しいサービスや技術を体験していただいて、「恵比寿をもっと魅力的なまちにしていくには、何ができるだろう」と、皆さんと一緒にディスカッションをしていくような場にできればと考えております。
佐久間 そうですね。当社はお客さまがいらっしゃる駅ビルを運営してはいますが、普段は直接お客さまの声を伺う機会はなかなか得られません。
昨年アトレ恵比寿会場で行った「子ども縁日」では「楽しかった!」という声を直接たくさんいただきました。恵比寿文化祭の開催は運営を行う私たちにとっても、新しい価値や交流が生まれる、うれしい取り組みです。
集まったアイディアを広げる「EBISU as a HOME Project」
古村 アトレ恵比寿さん、東急不動産さんとは、企業も地域の一員としてまちづくりに取り組んでいきたいという想いから「EBISU as a HOME Project」という活動もしています。
住む人、働く人、遊ぶ人、それぞれにとって、恵比寿をHOME=「居心地の良い環境と心の拠り所になる人間関係のあるまち」と感じられる場所にすることを目指し、まずは企業同士の勉強会という形でスタートしました。
佐久間 昨年はテーマごとのチームに分かれて住民と企業が一体となって活動し、当社が参加していたチームでは、「本物のアート・文化を気軽に体験できるまちに」というコンセプトで、子どもがプロに教わりながら、カメラマンやモデルの体験ができる企画を恵比寿文化祭2024で行いました。
さらに開催期間中に撮影していただいた「お気に入りの恵比寿のまちの写真」を、後日「みんなのエビス写真展」としてアトレ恵比寿に展示しました。写真を通して新たな恵比寿の魅力を見つけていただけたとともに、住民の皆さまと直接触れ合える催しを企画したことで、当社に親しみを持って接してくださり、当社もまちの一員であることを実感できて、とても光栄でした。
織田 また別のチームでは、当社が所有・管理するビルに隣接する私道を活用して、「ろじうらであそぼ!」という企画を開催し、お絵かき、手形アート、昔遊び、道ばたコンサートなどができる空間をつくり、まちのみなさんに大変喜んでいただけました。
大人も子どもも楽しめるイベントが、目白押し
ーーこれまで気づかなかった、恵比寿の楽しみ方が見つかる恵比寿文化祭。今回はステージパフォーマンスやさまざまなワークショップ等のコンテンツに加えて、オフィシャルグッズも登場する。
グッズを共同制作するのは、恵比寿に本社をおいて昨年出展をしたアイグッズ株式会社。エコバッグや地球にやさしいクリアボトルなど、思い出と使いやすさを兼ね備えた5種類を恵比寿文化祭インフォメーションテントで販売する(坂道のプロムナード上 )。

古村 本年の新しい取り組みとしては、実店舗がないなど、公開しやすい拠点を持っていない団体も出展できるよう、恵比寿ガーデンプレイス会場でブースをお貸し出しし、新しくご参加いただく団体、企業も増えました。さらに、恵比寿ガーデンプレイスタワー38階には、記念写真を撮影できるフォトブースを設置しますので、ぜひ訪れてみてください。同階には食事を楽しめる飲食店舗と、人気の無料展望台「SKY LOUNGE(スカイラウンジ)」もあり、いつもと違う目線で恵比寿を眺めることもできます。
織田 恵比寿ビジネスタワー会場でご用意しているのは「五感で体感する明日のテクノロジー」をコンセプトに、近未来を体験できる企画です。
GMO AI&ロボティクス商事株式会社による四足歩行ロボット(Go2-W)の操作や、株式会社マクニカが提供するフランス・Nabya社の自動運転車両乗車体験、株式会社ハミングバードによるトイドローン操縦など、実際に体験をし、未来の恵比寿を考えるきっかけにしていただければと考えております。また、小さなお子さんも一緒に楽しめる、丸亀製麺のうどんづくり体験(有料)も企画しており、ご家族、友達、地域とワクワクを分かち合う場にしていただけたら幸いです。
※恵比寿ビジネスタワー会場 出展者情報詳細
https://event.gardenplace.jp/bunkasai/2025/list/#cnt9

佐久間 アトレ恵比寿会場でも、お子さんから大人まで楽しめるワークショップやイベントを実施します。
本館3階のアッセンブルエストネーションでは「不用になったハンガーで動物をつくってみよう!」と題し、親子でSDGs体験をしながら、思い思いの動物を作り上げるイベントを開催。本館5階の有隣堂では、黒板アート作家すずきらなさんによるライブアートを鑑賞できるほか、小学生以下のお子さんを対象に、黒板に自由にお絵描きできる時間もあります(入場無料)。また、製本キットを使って作る、世界に1冊だけの本作り体験も見逃せません(参加費2,200円、要事前申し込み:https://yurinebisubunka25.peatix.com/)。
※アトレ恵比寿会場 出展者情報詳細
https://event.gardenplace.jp/bunkasai/2025/list/#cnt8

古村 恵比寿ガーデンプレイス会場のセンター広場ステージで行われるパフォーマンスのタイムテーブルや、各会場のマップ、事前申し込みが必要なイベントの詳細など、恵比寿文化祭の情報はオフィシャルサイトでご確認いただけます。また、当日は過ごし方のプランの参考にしていただけるよう、冊子を配布しますので、ぜひご活用ください。
佐久間 アトレ館内や恵比寿のまちに謎解きパネルも設置しますので、恵比寿のまちを楽しみながら歩いてくださいね。
ーー10月12日(日)には、恵比寿 ビール坂商店会主催の「第13回恵比寿ビール坂祭り」も開催される。心地よい風が吹く秋空のもと、恵比寿文化祭と併せて訪れ、恵比寿の魅力を存分に味わいたい。
text: singt

恵比寿文化祭2025
開催期間:2025年10月11日(土)〜10月12日(日)[2日間]
イベント詳細:https://event.gardenplace.jp/bunkasai/2025/
※一部のプログラムは有料。また、内容は変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。
※2025年9月29日現在の情報です。