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新しい屋外シネマ体験「PICNIC CINEMA」/キノ・イグルー有坂塁氏に聞く2026年の見どころ

野外シネマイベント「PICNIC CINEMA」

あの特別な夜が、今年も恵比寿ガーデンプレイスに帰ってくる。全国を旅する移動映画館「キノ・イグルー」のプロデュースによる「PICNIC CINEMA」は2026年6月5日(金)〜7月5日(日)に開催。 都会の夜空の下で映画を鑑賞する贅沢なひとときについて、キノ・イグルーを主宰する有坂塁さんに話を聞いた。

私たちが今、映画を通して出会うべき「多様な世界」

キノ・イグルーを主宰する有坂塁さん
キノ・イグルーを主宰する有坂塁さん

「昨年は『心をひらく』というテーマを掲げていましたが、今年は共通点を見出しづらいくらい、あえてバラバラな映画を選びました。アニメーションもあれば、カンフーアクション、SF、日本の日常を描いたものまでジャンルはさまざま。作品が創られた国も、公開された時代も多様です」と語る有坂さん。

「今の時代、SNSのアルゴリズムによって、自分の興味に関連するものばかりが画面に流れてきますよね。でも、この『PICNIC CINEMA』では、普段なら自分からは選ばないような、幅広い世界や多様な価値観に、偶然出会ってほしいと思っているんです」

劇場のような広場がもたらす、世界でここだけの一体感

「恵比寿ガーデンプレイスは、他のどんな野外上映の場所とも違う、独特の力を持っています。周囲を美しい建物に囲まれたすり鉢状のような構造は、まるでヨーロッパのコロッセオ(劇場)のよう。会場である人工芝エリアに座っている人だけでなく、上層のプロムナードからもスクリーンが見下ろせます。

プロムナードからは、『映画を観ている人たちの姿』もスクリーンと一緒に視界に入る、ユニークな会場です。逆に人工芝エリアにいる人たちは映画に没頭しながらも、どこか上から温かく見守られているような、また、『物語の中の主人公』のような、不思議な感覚を味わえるんです。

この構造だからこそ、初めて出会う見知らぬ人同士であっても、上映が進むにつれて、みんなでこの時間と場を作っているような、心地よい一体感が自然と生まれます」

屋外での映画鑑賞で、感情を解放しよう!

「個人のスマホで、いつでもどこでも動画を観られる時代。手軽に視聴できる反面、次々と流れてくる情報に振り回されて、心が疲れてしまうことも。一方、2時間前後の映画を観るという行為は、次々とあふれ出てくる情報から一時的に自分を遮断し、物語に没頭できる良さがあります。

また、野外での映画鑑賞では、隣に知らない誰かが座っているので、常に他者の気配を感じながら2時間の物語を共有することになります。誰かのすすり泣く声やクスッと笑う気配が自分の感情をもほぐしてくれて、感情の増幅が、1人で居る時と全く変わってきます。

タイパ(タイムパフォーマンス)という言葉がよく聞かれるようになりましたが、上映が始まる前の『待つ時間』に夕暮れの空が溶けていくのを眺めたり、心地よいBGMを聴きながら夜風に吹かれたり…。そんな『余白』をみんなで共有することこそが、現代における最高の精神的栄養であり、とても贅沢な時間だと思います。

ここでは自由に、自分のスタイルで映画を楽しんでください。大勢でワイワイ盛り上がっているお客さんも、照明が落ちた瞬間、自然と周りに合わせて映画の世界にスッと入っていく。また。知らない人と席を譲り合ったり、食べ物をシェアしたり。毎年PICNIC CINEMAでは、お互いを尊重し合える優しい空間に満ちていますよ」

上映作品は有坂さんが愛してやまない名作揃い

「特に今年のラインナップで注目すべき作品は、是枝裕和監督の『歩いても 歩いても』です。個人的に大好きな作品なのですが、これまで権利関係のタイミングなどで、何度も屋外上映を企画しては叶わなかった、僕にとっての悲願の1本です。先日行われたカンヌ国際映画祭でも、是枝監督の最新作『箱の中の羊』が話題を集めました。今回、その公開タイミングとも重なり、ついにこの恵比寿の夜空の下でお披露目できるのがうれしくてたまりません。

6月7日(日)上映「歩いても 歩いても」。©2008「歩いても 歩いても」製作委員会
6月7日(日)上映「歩いても 歩いても」。©2008「歩いても 歩いても」製作委員会

そしてもう1本、映画ファンの僕が愛してやまないのが『ギャラクシー・クエスト』です。一見すると全然面白くなさそうに感じるかもしれません(笑)。でも、内容はもう、ピクニック映画史上ナンバーワンと言えるくらい最高に面白い! かつて人気SFドラマに出演していたけれど、今はすっかり落ちぶれたおじさん俳優たちが主役。本物の宇宙人に救世主だと勘違いされて、宇宙の危機に巻き込まれるというストーリーに、最初は笑っていても、クライマックスは感動そのもの。

上映日は、PICNIC CINEMA会期後半の6月27日(土)。何度か足を運んでいた頃になら、きっとお客さんとの間に信頼関係が芽生えて、『PICNIC CINEMAが選ぶ映画なら間違いない』と選んでいただけるのではと思い、その日を選びました。ぜひ、騙されたと思って、この最高のエンタメを味わってください」

6月27日(土)上映「ギャラクシー・クエスト」。©Photofest/Images
6月27日(土)上映「ギャラクシー・クエスト」。©Photofest/Images

映画を待つ時間さえも、特別なものにしてくれる贅沢グルメ

会期中は、お昼頃から開店するフードトラックもあり、できるだけ早く来場して、上映前の待ち時間を楽しむのがおすすめ。「恵比寿の料理人が考える! ヱビスビールに合う逸品グランプリ」でおなじみの恵比寿の10店舗が、週替わり(各週2店舗ずつ)でキッチンカーとして登場する。

シーフードレストラン「Fish House Oyster Bar」のキッチンカーでは「EBISU PICNIC SET」を販売
国内外の牡蠣の漁場を渡り歩く松下シェフが切盛りするシーフードレストラン「Fish House Oyster Bar」のキッチンカーでは、「小海老と季節野菜のギリシャ風マリネ」などを盛り合わせた「EBISU PICNIC SET」を販売。
恵比寿住民から絶大な支持を受ける人気店「大衆喫茶つばき」もキッチンカーで登場
恵比寿住民から絶大な支持を受ける人気店「大衆喫茶つばき」も登場。「雲仙ハムとオランダ坂チョリソー盛り合わせ」は、ビールが進むこと間違いなし!

「映画館の閉ざされた暗闇の中だと、手元もよく見えないし、音が気になるので存分には飲食を楽しめないですよね。

でもここでは、夕暮れのグラデーションを感じながら『おいしそう!』とワクワクできる。五感で楽しむフードやビール、そして僕がこの時間のために選曲した特別なBGM。これらがすべて合わさって、映画が始まる前の最高の待ち時間を演出してくれます。この豊かな余白の時間を楽しむために、早めにご来場いただくのがおすすめです」

「Atelier LaLa」では、お好きなドーナツ4個とドリンク2個のセットを10%OFF。※シネマ開催日のみ販売
「Atelier LaLa」では、お好きなドーナツ4個とドリンク2個のセットを10%OFFで販売(他のサービスとの併用は不可)。※シネマ開催日のみ販売

「TODAY'S SPECIAL Ebisu」では、映画のお共にぴったりなフード&ドリンクを販売
「TODAY’S SPECIAL Ebisu」では、ポテトチップ、ナッツ、箕面ビールなど、映画のお共にぴったりなフード&ドリンクを販売。

上映後、あなたの「日常」が少しだけ優しくなるように

今年は音響設備もさらにグレードアップ。センター広場後方の坂道にいらっしゃる方まで心地よい音が届くように、スピーカーを増設しました。

もし、行ってみようかなと迷っているなら、作品の好みにこだわりすぎず、ぜひ1週目などの早めのタイミングで一度体験してみてください! 1人でのんびり過ごすのもいいですし、仲間とシェアするのもいい。お気に入りのレジャーシートやクッションを持って、PICNIC CINEMAだけで味わえる、贅沢な夜を過ごしてくださいね。

映画が終わり、スクリーンの灯りが消えて、皆さんが恵比寿ガーデンプレイスの坂道を上って駅へ向かう時。明日からの日常がちょっとだけ愛おしくなる。そんな魔法のような時間を、今年も皆さんと一緒に過ごせることを、心から楽しみにしています」(有坂さん)

text:singt

INFO

PICNIC CINEMA

開催期間:2026年6月5日(金)〜7月5日(日)の金・土・日曜
上映時間:各日19:30〜
場所:恵比寿ガーデンプレイスセンター広場、時計広場
料金:入場無料
イベント詳細: https://event.gardenplace.jp/special/picniccinema2026/

※荒天の場合、中止することがあります。