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感性を研ぎ澄ます、春の恵比寿散歩/「RECTOHALL」「nomad」

駅周辺の賑わいから少し離れ、春の心地よい風を感じながら恵比寿を巡る、おすすめコースをご紹介。美意識と温もりにあふれるギャラリーショップや、旬の恵みを堪能できる隠れ家レストランなど、感性を磨くヒントを見つけに行こう。

普遍的な美しさに出会えるセレクトショップ「RECTOHALL(レクトホール)」

ヨーロッパ産を中心としたアンティーク家具から、コンテンポラリーな衣服、日本の作家による革小物まで、時代や国籍を超えた名品が並ぶ「RECTOHALL」。大きな窓から明るくやわらかな光が降り注ぐ店内は、凛としていながらもやさしい空気が漂い、時間を忘れて過ごしてしまいそうだ。

オーナーの廣田佐知子さんは、2003年にアートブックや家具、雑貨などを扱う「limArt(リムアート)」を友人と立ち上げ、2012年、恵比寿にRECTOHALLをオープン。廣田さんの審美眼によってセレクトされた商品は、生まれた国や時代が違っても、美しく旋律を奏でるような統一感がある。

フランスのアンティークテーブルに、旧チェコ・スロバキア生まれの「NOVESTA(ノヴェスタ)」のスニーカーと、愛媛県の陶芸家、池本惣一氏の磁器作品が仲良く並ぶ。
革選びからデザイン、縫製まで手がける武冨ゆり氏による、「VIN(ヴィン)」の革小物。使う人にとってのヴィンテージになってほしいという想いから、ブランド名がつけられた。

「以前から取り扱いのあるジェンダーレスな衣服ですが、近年、人気が高まっています。この春からは、1970〜1990年代ヴィンテージの一点ものをご紹介する『MÍCATA Corner(ミカタコーナー)』も始めました。経年変化をともに過ごせる、ここにしかない一着をぜひ見つけてください」と廣田さん。

衣服は ooe(オオエ)、Pois É (ポイズ・エ)、THE HINOKI (ヒノキ)など、デザイナーの哲学が感じられる日本のブランドを中心に展開。また、この春からは、デザイナー・濱田大輔氏がセレクトしたヴィンテージセレクション「MÍCATA」のコーナーをスタート。

アンティークというと重厚な家具をイメージするが、RECTOHALLに置かれているものは、軽やかでクリーンな印象だ。「職人の手によって元の塗装を剥がし、木が持つ本来の温もりが感じられるようにメンテナンスを加えています。少しデコラティブな装飾がある家具でも、ナチュラルなトーンだと現代の暮らしに取り入れやすいですよ」(廣田さん)

アンティークの棚とチェストを並べた一角。左の棚には年代と国が異なるグラスを、右のチェストには、陶芸家 黒田泰三氏に才能を見出された大賀義人氏のアート作品をディスプレイ。
左端は大正〜昭和初期にヨーロッパへ輸出用に作られた輪花皿。花の絵柄のオーバル皿と、金のラインを施したロックグラスは1984年生まれの作陶家、中囿義光氏の作品。
RECTOHALLオーナーの廣田さん。

「現代の器や雑貨などと同様に、アート作品や古いものが持つ魅力も、気軽に生活に取り入れていただけたらうれしいです」(廣田さん)

シェフのセンスが光る、路地裏の隠れ家イタリアン「nomad(ノマド)」

近頃、個性的で感度の高いショップやビルが続々とオープンするなど、注目を集めているのが恵比寿東3丁目エリアだ。

駅から徒歩5分ほどの路地裏に佇むビルの2階。扉を開くと広がるのは、おしゃれなインテリアで整えられた居心地のいい空間。

シェフやスタッフとのコミュニケーションも楽しいカウンター席。
開放感のあるテーブル席のほか、4名まで利用できる個室もある。

nomadは2017年、恵比寿にオープン。関西の名店「ポンテヴェッキオ」を経て、イタリアのミシュラン一つ星店など、数々の名だたる店で研鑽を積んだ宮崎勝仁さんがオーナーシェフを務める。

ランチタイムをゆったりと過ごすなら、4,950円のコースがおすすめ。色とりどりの前菜、手打ちパスタ、肉の煮込み料理、ドルチェまで、確かな技術と卓越したセンスが伝わる料理の数々に、価格以上の価値を感じるだろう。

美しい盛りつけに、前菜から期待が高まる。

かぼちゃに2日間かけてじっくりとったブイヨンを合わせた、季節のスープ。食べ進めると、生ハムとリコッタチーズが現れる凝った仕掛けが。
鎌倉野菜を使ったバーニャフレッダ(バーニャカウダの冷製版)など、目でも季節の恵みを堪能できる。

ドリンクも充実しており、各国の自然派ワインはグラスで常時6種類ほど。イタリアで人気のビール「カステッロ」などもあり、ゆっくりと過ごすランチタイムにうってつけだ。

この日の温かい前菜、鰆のフリット スープ仕立ては軽やかな白ワインが相性抜群! ワインはノンアルコールの自然派もあり、グラスでオーダー可能。
この日のパスタは、イタリア・ピエモンテ州伝統のタヤリンをアーリオ・オーリオに。菜の花を合わせた春らしい一皿。

ここまでで、まだメインが出てくる前だというから、驚きの充実ぶり。また、どれも繊細で、口に運ぶごとに広がる味わいに感動を覚える。

タヤリンは、薄く伸ばした生地をしっかりと乾燥させてから極細にカットするという、手間をかけた手打ちパスタ。卵黄を練り込んでいて、コシとコクが感じられる。

これだけのラインナップで、お値打ち過ぎるともいえるような価格を実現している秘密を尋ねると、湘南に住むというシェフから驚きの答えが。

「佐島の漁港や鎌倉の市場などに出向き、地元でとれる新鮮な素材を仕入れて、恵比寿まで電車で運んでいます」と宮崎シェフ。お客さまの喜ぶ顔が見たくて、このスタイルを貫いているのだそう。

牛ほほ肉の煮込みに、春の訪れを告げるプチベールや新じゃがなどを合わせたメインディッシュ。
締めくくりのデザートは季節のアイスクリーム。

春の訪れを五感で享受する時間は、お腹だけでなく心も満たしてくれる。

フランスのヴィンテージのシャンデリアを灯した、宮崎シェフお気に入りのコーナー。どの席に座ってもリラックスできる。

美意識が息づき、自由で豊かな感性をもつ人々や場所に出会えるのも恵比寿の魅力のひとつ。植物が芽吹き始める心弾むこの時期に、暮らしに新しい彩りを添えてくれる散歩にぜひ出かけてみて。

text:singt
photo:Ikuko Soda

※2026年3月30日現在の情報です。また、表示価格は消費税込みです。

SHOP INFO

RECTOHALL

場所:東京都渋谷区恵比寿南2丁目15-6 greenhills GF
営業時間:12:00-19:00
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日火曜休)
電話番号:03-3716-1202
店舗詳細:
https://rectohall.com/
https://www.instagram.com/rectohall/

nomad

場所:東京都渋谷区東3丁目20-1 アークプレイス恵比寿2F
営業時間:
月曜日18:00〜23:00 
火〜土曜日12:00〜14:30(L.O. 13:30) 18:00〜23:00(コースL.O.  20:00)
定休日:日曜日(月曜ランチ休)
電話番号:03-6452-6993
店舗詳細:https://nomad-dalla-libera.food-tenpo.com/

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■JOE TALK COFFEE

「“日常”の コーヒーを もっと美味しく」をコンセプトに掲げる、スタンドコーヒー店。自家焙煎豆を使って丁寧にいれられる一杯は、都会の中ですっと心が落ち着く、特別な時間を提供してくれる。遊び心あふれるイラストをあしらった、おしゃれな店内の居心地の良さや、コーヒーにぴったりな焼き菓子も人気。

場所:東京都渋谷区東3丁目16-10 三浦ビル101
営業時間:平日8:00〜18:00 土曜、日曜・祝日10:00〜18:00 
店舗詳細:https://joetalk.official.ec/

■三田丘の上公園

恵比寿ガーデンプレイスから恵比寿駅反対側に向かって歩き、プラタナス通りを渡ってすぐ。丘の上にあって見晴らしが良く、春には桜や新緑、秋には紅葉と、四季折々の自然を感じることができ、小鳥のさえずりも聞こえる都会のオアシス。

場所:東京都目黒区三田1丁目4-6

■homunculus(ホムンクルス)

2026年3月にオープンした、ユニークなバー&ギャラリースペース。日本茶や日本酒など、丁寧に選び抜かれたドリンクを提供。器の販売や、アート作品の展示も行われている。

場所:東京都渋谷区東3丁目22-8 サワダビル1階
営業時間:17:00〜(状況により変動あり)
定休日:不定休
店舗詳細:https://www.instagram.com/tea_bar_homunculus/

恵比寿散策マップ