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恵比寿の名店で出会える年末年始の幸せスイーツ/ガレット デ ロワ&パネットーネ

欧米では1月まで続く、クリスマスシーズン。フランスの「ガレット デ ロワ」とイタリア・ミラノ生まれの「パネットーネ」は、それぞれの地域で愛されている伝統菓子で、近年、日本でも人気が上昇している。おいしいスイーツの店がたくさん集まる恵比寿だが、極上のガレット デ ロワとパネットーネ、それぞれを提供する名店を2軒をご紹介しよう。

新年の運試しはジョエル・ロブションのガレット デ ロワで

聖人たちがキリストの誕生を祝った日とされる1月6日の「公現祭(エピファニー)」に食べられているのが、ガレット デ ロワ。丸く平たい菓子(ガレット)と、キリストに謁見した3人の聖人(ロワ)から、その名がつけられている。

フランスでは、年明けとともに菓子店やパン店で一斉に並ぶほど、新年の訪れに欠かせない伝統菓子だ。現代では6日に限らず、1月中は食べられているそう。
クレーム ダマンド(アーモンドクリーム)をパイ生地で包んで焼き上げるガレット デ ロワは、シンプルだからこそ奥が深く、職人の技が試される。「ジョエル・ロブション」では、クレームダマンドにマダガスカル産のバニラを惜しみなく使用。濃厚なバターを折り込んだ、サクサクのパイ生地とのハーモニーがたまらない。シンプルでありながら、それぞれの素材の持ち味が感じられる逸品だ。

家族や仲間と切り分けて楽しみたい、ガレット デ ロワ。

中にはフェーヴと呼ばれる陶器の小さなチャームが1つだけ入っていて、当たった人は、その日1日王冠を被り、王様または王妃様となって祝福される。さらに、その1年間は幸運に恵まれるといわれ、切り分けたピースのどれにチャームが入っているか、ワクワクしながら食べるのも楽しい。


毎年大人気のフェーヴだが、2026年版はレストラン「ラトリエ ドゥ ジョエル・ロブション」が2003年の創業当時より提供している、スペシャリテの肉料理がモチーフ。フランスの工房で1つずつ手作りされ、つけ合わせのポテトピュレやハーブのサラダ、器までもそのまま再現し、裏面には「2026年」と印字されている。

2026年版のオリジナルフェーヴのモチーフは、「うずらにフォアグラを詰めたキャラメリゼ ポテトピュレと共に」(左)。※フェーヴは別添え。オリジナルフェーヴは数量限定につき、無くなり次第終了(終了後はランダムなデザインで提供)。

サイズは2つあり、小は3,700円(化粧箱入り4,150円)、大は5,500円。いずれもフェーヴ付きで、「ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション」恵比寿ガーデンプレイス店のほか、同六本木ヒルズ店などで2026年1月31日(土)まで販売。オンライン予約も可能だ。販売店や予約方法の詳細はオフィシャルサイトで確認を

日本初! イタリアの伝統菓子、パネットーネ専門店「LESS」

イタリア・ミラノ発祥とされる「パネットーネ」。15世紀ごろからクリスマスに食べるものとしてイタリアで愛されている発酵菓子で、バターや卵を使ったリッチでふんわりとした甘い生地に、ドライフルーツが入っているのが特徴だ。

クリスマスだけでなく、一年中パネットーネを販売する日本初の専門店が恵比寿ガーデンプレイスからほど近い場所にある「LESS」。イタリア・ミラノ出身のガブリエレ・リヴァさんと三重県出身の坂倉加奈子さんの二人がオーナーシェフを務め、2019年にオープンして以来、国内外のスイーツマニアからも注目を浴びている。

リヴァさんはイタリアにある実家のペストリーショップで12歳から修業をスタートし、ロンドンとニューヨークなど各国で活躍。坂倉さんはパリやノルウェーのレストランなどを経て、東京・南青山「NARISAWA」などで経験を積んだ。二人は2018年にアメリカ・ラスベガスで出会い、同じ哲学を持っていることから意気投合。

街路樹に囲まれ、ビルの1階にありながら四季の移ろいが感じられる「LESS」。

「恵比寿に店を構えたのは、食への探究心が強い人が多く訪れる洗練された街という印象があったから。店舗の厨房からも緑を眺めることができ、ここでお菓子を作る喜びを日々感じています」と語るのは坂倉さん。

お菓子が引き立つ、シンプルで美しい店内。

店名「 LESS」の由来は、ドイツのデザイナー、ディーター・ラムズが残した言葉「LESS BUT BETTER(より少なく、しかし、より良く)」と、ドイツの建築家ミース・ファン・デル・ローエの「LESS IS MORE(より少ないことは、より豊かなこと)」から。

「リッチな生地のパン『ブリオッシュ』に少し似ていますが、パネットーネは自家製の酵母を使い、長い時間をかけて自然発酵をさせては生地を休ませる工程を繰り返す、実に手間のかかるお菓子です。たとえ手間や材料費がかかっても、私たちが理想とする、本物のおいしさをご提供したいと考えています」(坂倉さん)。

リヴァさんはショコラティエとしても卓越した技術を持ち、フランスのプレミアムチョコレートブランド「カカオバリー」のUSAアンバサダーを7年間務めた経歴も持つ。
各国の名店で経験を重ねた坂倉さん。国際デザートコンクールの受賞歴もあり、季節の食材を生かしたデザート作りも得意。
坂倉さんが手がける、宝石のような生菓子も人気。

常温で2〜3週間保存できるパネットーネは、帰省の際など、当日中に食べない場合の手土産にもうってつけ。「焼き立ては、バターの香りなど食材の風味をより感じることができ、日を置くごとに変化していく味わいも楽しめるのは、発酵菓子ならではです。

開ける前から喜んでいただけるよう、パッケージの美しさにもこだわりました」と坂倉さん。

折り紙からインスパイアされた、ユニークでスタイリッシュなパッケージ。パネットーネ各種はオフィシャルサイトから取り寄せ可能(クリスマスの予約配送は受付終了)。在庫や発送可能な日程については、直接電話で問い合わせを。
風味満点で、口の中でほどけるような優しい食感のLESSのパネットーネは、一度食べたら忘れられないおいしさ。カットしたものも販売しており、1ピース1,150〜1,250円。

旬の素材を使ったフレーバー違いのものも2〜3種並び、冬なら柚子、春には桜など、二人のセンスが光る、ここでしか出会えないパネットーネに出会えるのも「LESS」の魅力だ。

通年販売しているのはリヴァさんのイニシャルをつけた「GR パネットーネ」で、ミルクチョコレート、オレンジの砂糖煮、ヘーゼルナッツペーストのフレーバーの組み合わせ。また、生地の風味とバニラのふくよかな甘さをストレートに味わえる、具材を入れないプレーンタイプのパネットーネも新登場。「ピロー(枕)」という名前の通り、羽毛のような軽やかな食感だ。

フィナンシェやパウンドーケーキ、クッキーなどの焼き菓子各種も絶品。
二人が作るお菓子からは、イタリアの伝統を感じつつ、日本で古くから愛されている食材の良さを再認識することもできる。

大きなポーションを切り分けて味わう、ガレット デ ロワとパネットーネは大切な人との集まりにぴったりなお菓子。恵比寿の名店を訪れて、新しい年を幸せの味と一緒に迎えよう。

text:singt
photo:Takuji Iigai(LESS取材分)

※2025年12月19日現在の情報です。また、表示価格は消費税込みです。

SHOP INFO

ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション

場所:恵比寿ガーデンプレイスタワー B1
営業時間:9:30~20:00
定休日:1月1日〜1月3日
電話番号:03-5424-1345
店舗詳細:https://gardenplace.jp/shop/detail/27

LESS by Gabriele Riva & Kanako Sakakura

場所:東京都目黒区三田1-12-24 MT3ビル1F
営業時間:11:00-19:00 
定休日:水曜日定休、火曜日不定休(2025年の営業は12月31日まで。2026年は1月6日から営業)
電話番号:03-6303-2688
店舗詳細:https://www.instagram.com/less_tokyo/