恵比寿の過ごし方

ワンランク上の素材で作るサンドイッチプレート 

香ばしい小麦の香りと、ふんわりした生地が、幸せな気持ちにさせてくれるパン。自宅でも気軽に焼きたてのおいしさを楽しみたいと、先日ついにホームベーカリーを購入した私。 基本のレシピで食パンを焼いたところ、想像以上の本格的な仕上がりに感激!せっかくならワンランク上の素材で作ってみたいと思い、恵比寿ガーデンプレイスの富澤商店に足を運んでみました。

数年前から水曜日がノー残業デーになったこともあり、仕事帰りの寄り道がますます楽しくなった今日この頃。自分時間を丁寧に過ごすことで、いつもの風景も新鮮に見えてきました。今日は月末の水曜日というだけあって達成感もひとしお。胸を躍らせながらオフィスを後にし、足早にセンタープラザへ向かいます。

地下2階のフーディーズガーデンの一角にある「富澤商店」。同じフロアの明治屋やカルディには何度も来ているけれど、こちらは初訪問。木を基調としたあたたかみある雰囲気が印象的です。店内には粉類やナッツ、ドライフルーツ、砂糖、チョコレートなど製菓材料が所狭しと並びます。普通は見かけない食材ばかりで、「これ、何に使うの?」と思うようなアイテムもそこかしこに。真新しい景色に胸が高鳴ると同時に、あらためて食の奥深さを実感しました。

早速お目当ての粉コーナーへ。6段もの棚には強力粉や小麦粉、ライ麦粉、米粉がズラリ。さらに国産や外国産までさまざまあります。せっかくなのでいつも行くスーパーでは扱っていない国産の粉を選びたいところ。とはいえこれだけのラインナップから決めるのかなり難易度が高い…。そこで店長さんに相談してみました。

「初めての国産なら北海道産の『春よ恋』がおすすめです。吸水性がよく扱いやすいため、パン作り初心者の方からも人気です。シンプルな味わいなので、サンドイッチにもピッタリですよ」

店長さん曰く、粉選びで迷ったときはこの「強力粉比較表」を参考にするのもよいそう。“ふわふわ”or“もっちり”の「食感」を示す縦軸と、“あっさり”or“リッチ”の「味わい」を示す横軸で分けられた表で、各粉の特徴が一目瞭然です。ちなみに「春よ恋」はすべての要素で中央に位置。恵比寿店では最も売れている強力粉なのだとか。

他にも人気の商品を教えていただきました。こちらは、ほんのり黄色みがかかった北海道産「キタノカオリ」。もっちりした食感で、「春よ恋」に慣れ親しんだ後に手に取る人が多いそう。さらに「ミズホチカラ」という米粉パンに適した米粉も揃えているようです。

イーストもドライタイプから天然酵母まで幅広い品揃え。粉同様に、スーパーでは見かけないものばかりで、思わず目移りしてしまいます。この日は「春よ恋」と「とかち野酵母インスタント」を購入。店長さんのアドバイスのもと、焼いた食パンでサンドイッチを作ることにしました。

せっかくなので具材もいつもと違うものを選びたい気分。そこで、以前から気になっていた、同じフロアにある「デリカテッセン ヤマブキ」に向かいました。

「デリカテッセン ヤマブキ」は長野県小諸市に拠点を置く、自家製ハム・ソーセージ専門店。数年前の長野旅で本店に立ち寄ったことがあり、そのソーセージのおいしさがずっと忘れられず…。だからこそ2号店が恵比寿ガーデンプレイスにあると知った時は、とても胸が踊りました。

小諸店と同じくイートインスペースを併設していて、本店で感動したホットドッグも販売している模様。さらに恵比寿店限定メニューもあるようです。18時過ぎということもあり、翌日の朝食用にハムやソーセージを購入しているビジネスパーソンの姿もちらほら。

ショーケースには、小諸から直送されるというハムやソーセージ、ベーコンなど30種類以上の商品が並びます。どれもこれもおいしそうで、選ぶのにひと苦労…。サンドイッチに合うアイテムをお店の方に聞いてみました。

スタッフさんのおすすめは「コンビーフ」とのこと。まるでブロックハムのようなボリューミーな見た目で、“コンビーフ=缶詰”というイメージが払拭されました。缶詰タイプよりもかなり柔らかく、食パンとの相性も良いそう。材料は国産牛のスネ肉とスジのみというこだわりにも惹かれ、こちらに決定!

念願で久々のヤマブキ。せっかくの機会なのでもう1品何かほしい…。そんななか、目に止まったのがこちらの「チューリンガー」。本店で食べたホットドッグに使われていたソーセージで、本場ドイツでは定番のスタイルなのだとか。シンプルに焼いて食べるのはもちろん、ポトフの具材としても威力を発揮するそうです。何よりも小諸店で体験したあの感動の味を再び楽しみたい!という気持ちを抑えきれず、迷わず購入しました。

とっておきのコンビーフだけでなく、思い出のソーセージも入手できて気分は上々。 続いて、地下1階の「212 KITCHEN STORE」に寄ってみることに。かねてより同僚が「私のお気に入り」と絶賛していたキッチン用品店で、ずっと行きたいと思っていました。店内にはSTAUBやINVICTAなどお洒落なキッチンアイテムが並び、華やかな雰囲気が漂います。

器も和食器から洋食器まで実に多彩。個性あふれるアイテムを眺めるなか、独特の突起があるプレートが目に止まりました。店員さんに聞いたところ、この凹凸によって食べ物の蒸気が溜まりづらくなるのだそう。陶器のお皿にトーストを置くと、蒸気で裏面がベタベタしがちですが、このプレートならサクッと感をキープできるとのこと。ホームベーカリーユーザーとしては何とも魅力的! サンドイッチにも合わせやすいと思い、ブラウンとホワイトを色違いで購入することに。

次に、パン切りナイフを探しに包丁コーナーへ。パンを焼くことにはだいぶ慣れたものの、上手くカットできないことが悩みの種でした。店員さんに提案してもらったのは、サンクラフトの「せせらぎ」というナイフ。刃が3種類付いているのが特徴で、硬いパンは滑らず切れ、柔らかいパンはつぶさず切れるそう。確かによく見ると場所によって刃の形状が違う…。ふんわり系もハード系も好きな私にピッタリ!こちらも購入することにしました。

週末、購入した材料で早速サンドイッチ作りにトライ。まずホームベーカリーで「春よ恋」と「とかち野酵母インスタント」を使ってパンを焼き、カットして表面を軽くトーストします。コンビーフは沸騰したお湯に真空パックのまま5分程度温めて準備完了。からしバターを塗り、レタスとほぐしたコンビーフを重ねてチーズをトッピング。新調したプレートに盛りつけて完成です。

チューリンガーは店員さんに伝授してもらった方法で用意。フライパンに水を1cmほど入れ、蓋をして軽く蒸し焼き。水分がなくなったら、油を少し入れてこんがり焼きます。

食パンはふわり漂う小麦の香りが印象的。コンビーフは柔らかなお肉が口の中でほろりとほぐれ、驚くほどジューシー。ふんわりもちもちなパンとも見事なハーモニーを奏でます。チューリンガーは薫香の香ばしさが際立ち、パリッとした食感までおいしい一品。肉の濃厚な旨みをストレートに楽しめました。

サンドイッチとソーセージ──。一見すると何の変哲もないメニューだけど、パンを手作りし、材料や器にこだわってみると特別感たっぷりな一皿に。日常の食事をとことん丁寧に楽しむ。これも暮らしを豊かに彩る大切なエッセンスかもしれません。

SHOP INFO

富澤商店 [ 製菓・製パン食材専門店 ]

センタープラザ B2/フーディーズ・ガーデン

手作りの楽しさを世界に発信することをモットーに、お菓子作りやパン作り、日々のお料理が楽しくなるような商品を提案。製菓製パン材料、和乾物をメインに、お菓子・パン作りに欠かせない道具類など、専門性の高い商品も取り扱っています。クリスマスやバレンタインなどのイベント時だけでなく日常使いしていただけるよう、お客様に手作りの楽しさを発信していきます。

店舗詳細:https://gardenplace.jp/shop/detail/66

デリカテッセン ヤマブキ [ シャルキュトリ&カフェ ]

センタープラザ B2/フーディーズ・ガーデン

長野県小諸市で340年余続く味噌ブランド「山吹」が手掛ける自家製ハム・ソーセージ専門店「デリカテッセン ヤマブキ」が、東京に初進出します。マイスターが選ぶ信州の豊かな自然がはぐくんだ良質な素材、ミネラル豊富な浅間山の伏流水、オリジナルスパイス、特製の石窯で直火燻煙する等、製法にこだわった上質な商品を小諸から直送して販売致します。また自慢の大きなフランクフルトを使ったホットドッグや手作りデリなども、併設のイートインスペースでお楽しみいただけます。コーヒー・生ビールや信州ワインとともに恵比寿ガーデンプレイス店限定のイートインメニューもお楽しみください。

店舗詳細:https://gardenplace.jp/shop/detail/62

212 KITCHEN STORE [ キッチン・生活雑貨 ]

センタープラザ B1

「世界で一番素敵なレストラン それは我が家の食卓」ー料理を作ることと食べることが楽しくなる、「食」をテーマとしたキッチン道具の専門店。人と人とがコミュニケーションをとる上で欠かすことのできない「食」をより豊かにするために、世界中から集めたキッチングッズをお届けします。

店舗詳細:https://gardenplace.jp/shop/detail/59

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