恵比寿の過ごし方

夜景、音楽、ショッピング…。五感が刺激された休日

1994年10月、ビール工場の跡地に誕生した恵比寿ガーデンプレイス。レンガ造りの建物や、開放感あふれるオープンスペース、お城のような趣のジョエル・ロブション…。東京のほかの施設にはない唯一無二の魅力に惹かれ、非日常を味わいたい時にはいつだってこの場所を訪れてしまいます。今日は最近一緒に暮らし始めたパートナーと久しぶりに休日デート。新居に飾る植物を探すため、恵比寿ガーデンプレイスのショップに行ってみました。

パートナーとの待ち合わせはセンター広場。一緒に暮らし始めてからドキドキすることが少なくなったけれど、久しぶりに外で待ち合わせしたらなんだか新鮮な気分に。「付き合いが長いカップルにこそ待ち合わせって大切かも…」と思いながら、センタープラザにある「TODAY’S SPECIAL」へ向かいました。

うつわや食品、観葉植物に生花、生活雑貨、本や衣類なども扱うショップで、白く輝くネオンサインが目印。店内には色鮮やかな花々や植物が並び、フロアの中でも異彩を放っています。

サボテンやガジュマルなどのお馴染みの植物だけでなく、オーストラリアビーンズなどの珍しい品種も揃い、ジャンルは実にさまざま。切り花も一般的なフラワーショップと異なり、全体的に大人感漂うラインナップ。組み合わせることでいろいろな表情を楽しめるニュアンスカラーの花々も多く、どんなお部屋にも合うアイテムを見つけられそうです。

思わず目を奪われたのが、カラフルな鉢に入ったミニサボテンたち。鉢は定番の茶色から赤、黄、青、緑、水色とカラーが充実しているうえ、どれも手の平に乗せられるほどのコンパクト感。テーブルや窓際など、飾る場所を選ばないところもうれしいポイントですね。

インテリアではビジュアル面だけでなく、運気の流れも意識している私たち。なかでも“仕事運が上がる”と噂を聞いたパキラが気になりました。「パキラを部屋で育てるには、どうやって手入れをしたらいいのでしょうか? 初心者で何もわからないのですが…」恥ずかしながら、思いきってスタッフさんに声をかけてみました。

戸惑いながら相談したものの、置き場所や水やりの頻度、パキラの特徴などを丁寧に教えてもらえました。さらにパキラとコーディネートしやすい植物についても質問。おすすめの配置といった具体的なアドバイスもしていただき、この日はパキラと、茎が丸い紐状のヒモサボテンを購入しました。どちらも紙袋に入るサイズなので、そのまま持ち帰ることに。

スタッフさんのお話によると、お客さまの日々の暮らしを想像しながら、店内を楽しんでいただける空間作りを心がけているとのこと。たしかに商品は画一的に陳列されているというより、思わず自分のお家に取り入れた姿をイメージしやすいような雰囲気。うつわや雑貨も日常に馴染みやすいデザインが多く、またゆっくり見に来たいなと思いました。

このまま家に帰って植物をコーディネートしてみたいけれど、せっかくの久しぶりのデート。パートナーともう少し恵比寿を満喫したい気分。紙袋を左手にぶら下げながら次に向かったのは、ガーデンプレイスタワーの38階にある展望スペース「SKY LOUNGE」。

東京タワーのメインデッキとほぼ同じ高さにある場所で、新宿や六本木ヒルズ、お台場など、東西南北さまざまなパノラマを無料で眺められるそう。期待に胸を膨らませながらTOP of YEBISUの文字を横目に、エレベーターに乗り込みます。

中から見える都内の景色は、どんどん小さくなり、それはまるでジオラマのよう。これから異世界に向かっていくような感覚さえも覚えました。

いよいよ38階に到着。ドアが開き足を踏み入れると、パートナーも私も背筋がピンと伸びていることに気づき、笑ってしまいました。窓からは東京タワー、スカイツリー、レインボーブリッジと東京の大パノラマを一望。思わず「きれい…」と呟き、東京が巨大都市であることをあらためて実感。あまりの壮大な絶景に、不安や悩みも「たいしたことないかも」と思えてくるから面白いものです。

街の光がぽつりぽつり輝く姿は、まさに心に響く情景。自分が住んでいる街ということもあり、時間を忘れて見入ってしまったほど。日常と非日常が交錯した世界を堪能できた、とっておきの体験です。時刻は19時を過ぎた頃。お腹もすっかり空いたので、エレベーターに乗り込みレストランに向かいます。

下に降りて外に出るとすっかり夜に。センター広場の坂をゆっくり歩きながら、パートナーのリクエストで「BLUE NOTE PLACE」へ。1988年に南青山で誕生したジャズクラブ「BLUE NOTE TOKYO」の系列で、ここ恵比寿ガーデンプレイスに2022年12月にオープン。赤いレンガとオレンジ色の灯り、“BNP”の文字が美しく調和し、重厚感が漂います。

建物は吹き抜け2階建てになっていて、ランチ、カフェ、ディナー、バーと一日を通して利用可能。ディナータイムにはライブ演奏やDJを楽しめるとあって、デートスポットとしてもかなりの人気だそうです。

BLUE NOTE TOKYOは海外のアーティストの出演が多い一方、ここBLUE NOTE PLACEは国内外の若手アーティストを中心に、ジャズ、R&B、ワールドミュージックなど多彩なジャンルのライブを楽しめるのが特徴だそう。少し緊張しながらエントランスをくぐると、「いらっしゃいませ」とスタッフさんが素敵な笑顔でお出迎え。ドアを開けた瞬間からドラムの音が全身に響きわたり、心は音楽でいっぱいに。陽気な旋律に、早くも胸が踊りました。

案内されたのはステージ近くの席。心弾ませながらメニューを選びます。BLUE NOTE PLACEの料理のテーマは「モダンアメリカン」。ニューオーリンズの名物スープやキューバンサンドなど異国情緒にあふれます。

さらに「シーフードプラッター」や「十勝ハーブ牛のステーキ」をはじめ、カジュアルフードからメインまで目移り必至のラインナップです。アルコールも幅広い品揃え。ウイスキーやカクテルが充実しているので、食後に軽く一杯…というシーンでも利用できそう。

どれもこれもおいしそうで悩む中、スタッフさんにおすすめされた「シトラスハーブローストチキン」をオーダー。店内を見回したところ、若いカップルや初老のご夫婦など客層はさまざま。この日は年齢制限なしのファミリーフレンドリーデイで子連れファミリーの姿もあり、幅広い世代に親しまれていることがうかがえます。

テーブルにセッティングされたグラスやカトラリーは丁寧に磨かれ、上質感たっぷり。レンガの壁を照らす紫色の灯りがムーディーで、大人の優雅なひと時を演出しています。

エールビールで乾杯したちょうどその頃、ライブがスタート。ドラム、ギター、ベース、サックス…。多様な楽器が奏でる音が耳に、そして全身に伝わりました。音楽にそれほど詳しくない私ですが、「心が揺さぶられるとはこういったこと」と思えた瞬間でした。

音楽の世界に身を委ねているとローストチキンが到着。一口頬張ると、口の中にジューシーなチキンの旨味とスパイスの香りが広がり、自然と笑みがこぼれます。心地いい音楽に耳を傾けながら味わえば、おいしさもひとしお。五感に響く、贅沢なひと時を楽しむことができました。高感度なショップや東京の絶景を見渡せる展望スペース、食と音楽が融合するダイニング…。

東京には新しい商業施設が次々と誕生していますが、いつの時代も色褪せない魅力が恵比寿ガーデンプレイスにあると言えるはずです。

SHOP INFO

TODAY'S SPECIAL [ インテリア・生活雑貨 ]

センタープラザ B1

恵比寿で働く人、暮らす人、集う人の日常のそばにある「食と暮らしの商店」。広々とした店内では植物を育て、ともに暮らし、楽しんでいただけるよう、都内では一番植物が充実。生花の販売をはじめ、量り売りの食材やケア商品など、あたらしく何かを始めるきっかけを持ち帰っていただけるよう、幅広く展開しています。

店舗詳細:https://gardenplace.jp/shop/detail/56

ブルーノート・プレイス [ ダイニング ]

ブルーノート・プレイス

吹き抜け2階建ての開放感溢れる上質な空間で、ランチ、カフェ、ディナー、バーと一日を通して優雅な時間を過ごせるほか、ディナータイムにはライブ演奏やDJを食事とともに気軽に楽しめます。料理は「モダンアメリカン」をテーマに、良質な素材をシンプルに仕上げ、スパイスやディップでアクセントを加えたメニューを提供。スタンドコーナーではテイクアウトメニューの販売も。スペシャルなアーティストを迎えた特別公演も不定期で開催予定。ライブ情報はブルーノート・プレイスのウェブサイトおよびSNSにてぜひチェックを。

店舗詳細:https://gardenplace.jp/shop/detail/36

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