今日の一皿

蒸し暑い夏に元気を充電!/ロングレイン「冷やしトムヤムクンヌードル」

雨と猛暑が交互に訪れるこの時季の日本は、まるで熱帯雨林のようだ。こんな日はガツンとスパイスの効いたエスニック料理が食べたくなる。

恵比寿ガーデンプレイスタワー最上階にあるLongrain(ロングレイン)では、この夏「冷やしトムヤムクン」が9月下旬までの季節限定で登場。冷やし中華ならぬ冷やしトムヤムクン、想像しただけで食欲がそそられる。このメニューの生みの親である岡本航シェフに話を聞いた。

人気のトムヤムクンを夏らしい一品にアレンジ

これまでいくつかのエスニック料理店で腕をふるってきた岡本シェフ。

旅行でも度々アジアを訪れていたという岡本シェフ。中でも魅了されたのがタイだったそう。「バンコクの屋台で食べ歩きをするのが好きですね。タイ料理は酸味、塩味、甘味、辛味のすべてが凝縮されていて、味にパワーがある。単純に辛いだけではない、深いうまみを感じます」

シドニー発タイレストランの姉妹店として出発したロングレインだが、今では日本オリジナルメニューが中心となっている。「調味料もすべてうちのオリジナルです。チリペーストも唐辛子を使って一から手作りしています」。タイ料理の定番、トムヤムクンは市販の調味料を使う店も多いが、ロングレインでは手作りの秘伝スープがほかでは味わえないと、好評を博している。

甘味、辛味、酸味が凝縮されたスープに芳香なアジアの野菜をトッピングした「冷やしトムヤムクンヌードル」¥2,750

この人気メニューを夏バージョンにアレンジしたのが「冷やしトムヤムクンヌードル」だ。汁は少なめで、麺の上には夏野菜をメインにした具材がたっぷり乗っている。トマト、キュウリ、ヤングコーンのほか、ミョウガやワケギといった日本の香味野菜が爽やかさをプラス。そこにパクチーやレモングラス、コブミカンの葉、紫タマネギといったタイ料理でお馴染みの野菜が香りの相乗効果を奏でる。オリジナルのチリペーストと赤エビを濃厚な鶏ガラスープに混ぜて食せば、至福のトムヤムクンの完成だ。

新潟の工場から取り寄せている国産米粉の麺はもちもちとして喉越しもよく、レモングラスやガランガル(タイ原産のショウガ科の地下茎)、干しエビなどを入れて4〜5時間煮込んだ鶏ガラスープとの相性もバッチリ。一度食べたら病みつきになること間違いなしだ。

ごはんに野菜やハーブを混ぜて食べるタイのライスサラダ。「カオヤム 青いジャスミンライス」¥1,650

一方シグネチャーメニューとして不動の人気を誇る「カオヤム」は、写真映え必至のカラフルな一品。中央に盛られたジャスミンライスはバタフライピーの茶葉で炊いて色付け。周りには豚ひき肉、ライム、フライドエシャロット、パクチー、パイナップル、干しエビ、キュウリ、紫タマネギのピクルス、レモングラス、ピーナッツが並ぶ。「はじめにライスにライムを絞ると、うっすらピンクに変化し、見た目にも楽しい一皿です。最後はソースをかけて、サラダ感覚の混ぜご飯としてお楽しみいただけます」

ウォッカをベースにパッションフルーツ、ライチ、ライムを加えたカクテル「ピン ポン」¥1,300 。ピンポン玉を彷彿させるライチの果実が添えられた夏らしい一杯。

恵比寿ガーデンプレイスタワー39階にあるロングレインは、東京の街を一望するパノラマを誇る。昼は近隣のワーカーや女性客で賑わい、夜はロマンチックな夜景に誘われてカップルや記念日のゲストが多く訪れる。熱帯雨林をイメージしたという店内のインテリアは、雨に見立てたバーカウンターの照明や壁のグリーンが、都会のオアシスといった雰囲気を醸し出す。蒸し暑い都会のジャングルを生き抜く人々にとって、洗練されたタイ料理は心と体にパワーを与えてくれるだろう。



text: Junko Kubodera
photo: Taro Oota

SHOP INFO

Longrain(ロングレイン)

オーストラリア・シドニー発のモダンタイレストラン。160席を完備した広々とした空間の中、鮮やかな色合いが美しく、アロマティックなスパイスの香りが魅力的な大皿料理や、スパイスの効いた料理に合う、ワインやカクテルを提供する。

場所:恵比寿ガーデンプレイスタワー39F
定休日:不定休
営業時間:
平日11:30~15:00 (L.O. 14:00) 、17:30~22:00 (L.O. 21:00)
土日祝11:00~16:00 (L.O 15:00)、18:00~22:00 (L.O. 21:00)
電話番号:03-5424-1300

店舗詳細: https://gardenplace.jp/shop/detail/1

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